
この研究会では1995年の発足以来、磁性アタッチメントのインプラントの臨床応用について、様々な研究や報告を行ってきました。
ここでは単に痛い歯を治すだけの歯科治療から、口腔機能の回復や口腔の健康維持へと大きく転換すべきという理念のもとで、近代的かつ学術的で想像力のあるスペシャリストを育みます。
同時に、日本の歯科医療向上への貢献も目指します。
そもそも磁性アタッチメントは天然歯用が1992年に日本で最初に販売開始となったものの、当時はインプラント用のものは存在していませんでした。
そこでインプラントに応用すべく、利用方法等を含めてメーカーと試行錯誤をしながら検討した結果、この研究会の発足へと至ります。
現在では利用方法の確立はもちろん、優れた治療法として広く認識され普及しています。
この磁性アタッチメント(キャップ式)には従来のものと比べ、様々なメリットがあります。
例えば容易かつ確実にマグネットを義歯に取り付けることができる上、簡便に有害な側方力を逃せる構造になっています。
さらにマグネットの位置ズレがないことに加え、アンダーカットへの即時重合レジンが流れ込むのを防止することも可能です。
また磁性でありながら、MRI(磁気共鳴画像)に対応できる点も見逃せません。
装着後の審美性やメンテナンスさらに経済性に優れるので、患者さんにおすすめしやすいと言えます。
もし後日に設計の変更が必要になっても、比較的容易なのが魅力的です。